なぜ日本企業は成長できないのか? ――"経営戦略の浸透"から考える、日本経済再生の第一歩――
- Centerboard 石原正博
- 5月25日
- 読了時間: 2分

今、日本の多くの企業が成長の壁に直面しています。そして日本全体の経済も、
長らく元気を失ったまま。なぜ、がんばっているのに成果が出ないのか?
その根本原因を、「家づくり」のたとえを使って考えてみましょう。
家づくりに例えると…
あなたが「理想の家を建てたい」と思ったとします。
ところが、大工さんに設計図を十分に説明していなかった。
内装工事の人にも、自分のこだわりを伝えていなかった。
電気工事の人に、適当にコンセントの位置をお願いをした。
結果できあがったのは、あなたの理想とはまったく違う家。
あなたは、大工さんたちに対して納得がいかないでしょう。
でもこれは、大工さんやその他職人さんのやる気、スキルの問題ではありません。
問題は、あなたが「何を作りたいのか」が、ちゃんと伝わっていなかったことです。
日本企業の現場で起きていること
実はこれと同じことが、多くの日本企業で起きています。
経営者は「こういう会社にしたい」と思っている。
でも、その思いが社員には届いていない。
だから現場では、方向がバラバラ、ムダが多く、新しいことに挑戦できない。
そして、いつまでも行動は変わらず、変革できないまま、成長も止まってしまう。
社員のやる気やスキルがないからではない。組織風土や文化が悪いからではない。
本当の原因は、経営戦略が、社員に浸透していないことにあります。
「戦略の浸透」がなぜ重要か?
戦略は設計図。浸透はその設計図を職人全員に共有すること。
経営が作った戦略が完璧じゃなくてもいい。
むしろ、現場に伝え、社員と対話しながらブラッシュアップしていくことで、
戦略の精度は上がり、それを実行に移すことで、会社全体が成長していきます。
戦略を「どう伝え、どう行動に落とし込むか」
ここを経営が最優先にしない限り、組織は変わらず、社員も育たず、
成長も生まれません。
日本経済の再生に向けて
日本全体が元気を失っているのも、実は同じ構造です。
方向を示す「戦略」があっても、国民や現場にその意味が届いていないから、
行動も変わらない。
家庭でも、学校でも、会社でも、
「目指す方向をきちんと伝えて、一緒に動く」
この当たり前のようで難しいことを、改めて重視すべき時です。
会社も、日本経済も、同じです。
何を目指すか(=戦略)を、ちゃんと伝えて、みんなで動く。
それが「経営戦略の浸透」。
そして、それこそが日本の再成長に必要な“はじめの一歩”です。
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